「社内報アワード2022」シルバー受賞! 社員に身近なWeb社内報になるまで
弥生には、「ヤヨイロ」というWeb社内報があります。コンスタントに月20本以上の記事が発信され、社員にとって身近な存在かつ社内を知る情報源です。
歴史をさかのぼると20年以上(!?)前から社内報を運営している弥生ですが、2022年に初めて、ウィズワークス株式会社が主催する「社内報アワード」でシルバー賞を受賞することができました!
そこで今回は、Web社内報「ヤヨイロ」を社内に浸透させた立役者であるマーケティング部の麻谷さんと、2022年5月から「ヤヨイロ」の責任者として運営をリードしている人事総務部の高橋さんに、Web社内報「ヤヨイロ」の今までとこれからについて話を聞きました。弥生ならではの雰囲気を知っていただくほか、社内報を活発にしていきたい方へのヒントになればと思います。
スピーカーの紹介
麻谷さん(写真左)
マーケティング部ブランドコミュニケーションチーム所属。Webやツール類などの制作物のクリエイティブに関わる傍ら、2014年~2022年4月までWeb社内報「ヤヨイロ」の運営事務局メンバー(うち2016~年2020年は事務局長)として活動。
高橋さん(写真右)
人事総務部 組織開発チーム所属。社内のコミュニケーションを活性化する業務に携わり、その一環として2022年5月から、Web社内報「ヤヨイロ」の事務局長として活動中。
社内報ヤヨイロの歴史
黎明期~社内に浸透するまで
きっかけはミッション・ビジョン・バリューを浸透させたいという想い
―麻谷さんがWeb社内報運営に関わったきっかけはなんですか?
麻谷: 2013年頃、弥生では自社の理念や提供価値などを明確化して、社員に共有・浸透させる活動をしようという動きがあり、そこからミッション・ビジョン・バリュー(以下、MVV)が作られました。ですが、それを浸透させる取り組みがないことに気付きました。
何かMVVを社内に浸透させるための活動はないかと考え、チームのメンバーと相談するうち「全社員がアクセスするWeb社内報ならMVVを伝えられるのでは?」と思い、社内報運営に参加しました。「さあ、事業コンシェルジュへ。私の取り組み」というコーナーを作り、MVVに関連する記事を増やしていったのが私の最初の取組みです。
―リニューアルのきっかけは何ですか?
麻谷:いくつかの課題が見えてきたことがきっかけです。大小さまざまな課題がありましたが、特に記事数が少なく、あまり見られていないという課題を解決したいと考えました。MVVの浸透などを目指すには、まずは社員に届く社内報である必要があると思ったんです。
当時の社内報はトップメッセージ、新入社員紹介といった記事が中心で、逆にそれ以外の記事はほとんどありませんでした。その理由としては人手不足があったと思います。その時の運営主体は人事総務部のみでリソースも不足していましたし、一つの部門だけでは各本部や拠点でのホットトピックを取り上げることも難しいです。
そんな背景から、社内報リニューアルプロジェクトが立ち上がりました。
やりたい人が、前向きに運用する仕組みに
ーリニューアルでの具体的な変化点を教えてください
麻谷:運営面では、各部署にヤヨイロ編集部員を立てました。また、更新頻度を月1回から2回に増やす、カテゴリーを見直す、コメント機能を追加するなど、読むだけでなく参加してもらえる仕組みを考え試行錯誤していきました。
―編集部の体制の変更点はどんなところですか
まず、編集部員の任期を1年として、定員をなくしました。しっかりと任期を定めることで「この1年はこのメンバーでやろう!」という一体感を醸成するのが狙いです。定員をなくした結果、積極的にやりたい人がどんどん参加できるようになりました。現在も任期はありますが、立候補で何年も関わってくれている人も出てきています。
また、記事を発信して終わりにせず、あらためてヤヨイロの目的と具体的なKPIを設け、PDCAを回すようにしました。投稿数、PV数、記事カテゴリーのバランスなどをチェックし、定例ミーティングで進捗や「取り組んでよかったこと」を共有しています。取り組みの結果が見やすくなったことで、よりよい企画や記事執筆に繋がっています。
こうして編集部のメンバーも新しくなり、今までにない新企画がスタートするなど徐々に活性化していきました。編集部のスタイルは各本部で異なりますが、顧客サービス本部では、大阪と北海道という拠点を超えて一緒に活動しています。
ヤヨイロ編集部は今も昔も、社内報専任ではなく兼務でやっています。そうするとどうしても主業務が優先となってしまうこともあり、私個人としてはひとりで空回っているようなもどかしさを感じた時期もありました。
ですが体制や運営方法を見直したことで、皆が自発的に活動していくようになり「後はお任せできるな」とほっとしたのを覚えています。
2020年の後半からは事務局長をメンバーに引継ぎ、私はそれをバックアップする立場になりました。
社内報は「次の役割」へ
組織カルチャーを変える原動力になる社内報へ
ー事務局を移管した経緯について教えて下さい。
高橋:現在の弥生社内では、麻谷さんが当時目指したMVVの理解・浸透が十分に図られ、共感を拡げ、行動に移していくフェーズに入っています。2021年10月から人事総務部に組織開発に専門で取り組むチームが立ち上がり、各職場での人と人との繋がりを活性化する取り組みを支援することで、組織の文化やチームパフォーマンスを変えていく活動をしています。また、ここ数年でコロナ禍やリモートワークを機に、職場での人と人の関わり方が、大きく変化しました。
このような状況下では、社内報のような全社員とコミュニケーションできるメディアの存在意義は、より増していると感じています。これまで活性化してきた社内報には、組織カルチャーを変える原動力になる可能性を感じたので、より社内へ浸透させていくことを目的として人事総務部への引き継ぎを行いました。
ー2023年度の「ヤヨイロ」は、どのようなコンセプトがありますか?
「未来に向けた問いを立てる」が新しいヤヨイロのコンセプトです。
組織開発としてのテーマとして「社員全員がNEXTを問い続ける」を掲げています。
これからの社会はもちろん、弥生のビジネスや私たち個人の将来も、これからどうなるか、という答えが出ているものではありません。仕事に限らずですが、数年先のことも分からない、ということが、身の回りでも当たり前になってきていると感じます。正解のないNEXTに進んでいくには、世の中の流れを捉え、そこから自分たちの解を創造し、進んでいくしかありません。
そこで、社内報も「読めばそこに何かの正解が提示されている」のではなく、読んだ人がそれぞれで考え始められるよう、きっかけづくりの役割を担いたい、と考えてこのようなコンセプトを立てました。
ー今後「ヤヨイロ」では、どのような記事を発信していく予定ですか?
高橋:今まで通り、メンバーが自由に発信できるプラットフォームでありたいと考えています。ON/OFF問わず楽しい記事や、メンバーが活躍する姿の発信も続けていきます。
さらに「NEXTを問う」というコンセプトに基づき、新しい視点での発信をしていきたいと思っています。
「社会・事業・キャリア」――社内報で発信する3つの軸
一つ目は、弥生のビジネスの未来に関連する、社会の流れをともに考える記事です。例えば、これからのフリーランスの働き方の変化や、バックオフィス業務のDXに詳しい社外有識者のインタビューなど、同じ未来に向かって、違う道からアプローチしている専門家の取材を企画しています。
二つ目は、スモールビジネス事業者の視点です。ユーザーの声はもちろんですが、ユーザーに限らず事業者のリアルな声や想いに触れる機会を、社内報の中にも作っていきたいと考えています。弥生のMVVにある「お客様の夢のために・・・」をヤヨイロの中でも実現していきます。
三つ目は、読者である社員が、これからの自分のキャリアや働き方について考えるきっかけにできる企画です。社内でも社外でも、働き方の選択肢はどんどん多様化し、自分に合ったキャリアを追求できる時代になっています。新しい働き方にチャレンジする社員の姿を通して、自分らしい働き方を考えるきっかけになる発信を増やしていきます。
「社員の今」の共有に加えて、社外の取材や、将来に向けての問いかけも増やしていきたいです。
ー新企画の記事が続々と出てきているので、これからが楽しみです。ありがとうございました!
ヤヨイロの記事はこちら!
noteでも「♯オープン社内報」として、ヤヨイロに掲載された記事の一部を紹介しています。編集部員の創意工夫が感じられる記事の数々です。ぜひご覧ください!
編集後記
今の「ヤヨイロ」はすっかり弥生の日常に溶け込み、さまざまな会話や交流の起点になっています。
麻谷さんが強い信念を持ってスタートしたところに、いろんなメンバーが加わり、試行錯誤を繰り返しながら今のスタイルにたどり着いたのは社内の他の取り組みでも見られる弥生らしさと言えるでしょう。運営事務局が高橋さんに交代してからは、社員の働き方や外部の人から見た弥生などの未来を考える記事が多くなり、Web社内報の新しい可能性を感じさせられました。
社内報の活用事例として、多くの方の参考になれば幸いです!
日々、様々な記事が発信されているので、時々このnoteでも記事をお伝えしていきます。