確定申告をよりスムースに!Mac対応e-Taxモバイルアプリ「弥生 電子署名」リリースの裏側
こんにちは。開発本部 システム開発部 モバイルチームの古藤です。
モバイルチームではチームメンバーのプロジェクトマネージャー、技術開発のリーダーがつぎつぎ育休に入っていきました。そのまま不在のうちにこっそりリリースされたe-Taxモバイルアプリ「弥生 電子署名」についてご紹介します。
(できる男たちは「あとはやるだけ」の状態で子育てに入っていきました…お子さんのご誕生おめでとうございます!)
「弥生 電子署名アプリ」って?
e-Taxとはご存じの通り、国税電子申告・納税システムのことです。
マイナンバーカードで署名することで、市区町村の役所の窓口に行かずとも確定申告を行うことができます!
だがしかし…マイナンバーカードの読み取りにカードリーダーが必要でした。
「弥生 電子署名」アプリは、スマホでかんたん!
「弥生 電子署名」アプリは、マイナンバーカードの読み取りをスマホで行えて、弥生の確定申告e-Taxオンラインと連携して、e-Taxへの送信までできちゃいます!
Step1. 確定申告e-Taxオンラインに表示される2次元コードを読み取って、申告するデータが合っているか確認!
Step2. マイナンバーカードの署名用のパスワードを入力して、マイナンバーカードを読み取ってe-Taxに送信!
おわり!
いかがですか?かんたんでしょう。
こだわりのUX
「弥生 電子署名」アプリは「かんたん」にこだわり、ステップ数を少なく、お客さまが操作を迷わないように、デザイナーの二人ががんばってくれました!
また、早い段階でコンテンツ、マーケティング、顧客サービスの各部各チームの皆さんに
・ デザインお披露目会
・ アプリのデモンストレーション会
を行って、早めのフィードバックをいただくことで、色んな人の視点での「かんたん」を作りこんできました。
しかし、懸念も
文字にすると簡単ですが、皆さんはご自分のスマホのどこにカード読み取り機能があるかご存じですか?
Androidは色んなメーカー・色んな機種があり、「弥生 電子署名」アプリの対象機種も1976機種。iOSは機種ごとの差も少ないのですが、それでもお客さまは読み取り機能の場所がすぐにわかるでしょうか…?
人の振り見て我が振り直せ
コロナ禍、スマホでマイナンバーカードを読み込むとワクチン接種証明書を表示してくれるアプリが国からリリースされました。
日頃から、自社製品の開発に活かすために、世の中のさまざまなアプリを参考にして自社製品の開発に活かしていますが、国が提供するアプリも例外ではありません。
「マイナンバーカードが読み取れない」とストアレビュー☆1やTwitterにてコメントが見受けられました。
私たちはそれらのコメントも参考にして、Androidではマイナンバーカードを検知したタイミングでアニメーションを変える等のUXをさらに改善することができました。
スマホでマイナンバーカードを読み込むのは、もはやスタンダードになってきていますね。
しかし、順調なときほど事件が起きます。
署名アプリ、署名できないってよ
2022年1月下旬のリリースまであと2ヶ月…という2021年11月下旬。
とある声が響きました。
すぐにモバイルチームとe-Taxオンラインチームが一丸となって、なぜ受理されないのかの解析を行い、「署名対象としていたデータが違う」という原因が判明。
マイナンバーカードでの署名仕様が、文章だけの説明であったため、その文章を誤解釈して開発したことが根本の原因でした。
修正するにしても、元の技術がブラックボックス。
手探りのTry & Errorを何度も実施し、なんとか修正することができました。
元々モバイルチームでは問題が起きることも想定内として、スケジュールを空けていましたが、リリース2カ月前にアプリの存在意義を揺るがす不具合には大いに焦りました。
チームをまたがる新機能について、早めの確認をするに越したことはなし、という反省でした。
皆さんもお気を付けください!
最後に
Misocaアプリを除き、弥生の初の内製モバイルアプリとしてリリースされた「弥生 電子署名」アプリを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
モバイルチームは弥生のモバイルアプリをより強化していくため、これからも邁進していきます!
参考
▼弥生の「確定申告e-Taxオンライン」
▼やよいの青色申告 オンライン サポート情報
▼確定申告について