「創業、成長、苦難のときも、思い出してもらえる存在に」『資金調達ナビ』担当者の思いを聞いてみました
「資金調達ナビ」について教えてください!
――まず、3人の自己紹介をお願いできますでしょうか?
堀田(写真右):SIerでシステムエンジニア として11年間、顧客企業のシステム開発や新規サービス開発など担当しました。その後、一念発起しIT分野で起業にチャレンジしました。計画が甘く想定通りに進まず、廃業することにになるんですけど。これまでの経験を活かせると思って、2021年に弥生へジョインしました。実際自分で事業をやっているときも、資金調達に関して悩むこともあったので、事業者の目線で「資金調達ナビ」のシステム開発に携わっています。
柿澤(写真左):新卒で公務員としてエネルギー政策/被災地復興/中小企業への金融政策など手広く担当していました。その後、マクロの施策ではなく、実際に自分がプレイヤーとして活動したいという思いから、2020年に民間へジョブチェンジ。そのとき経営企画を担当していて、資金調達も実際やっていました。2021年から弥生に入社し、現在は「資金調達ナビ」のサービス企画、金融機関様との調整などを担当しています。
内山(写真中央):通販会社、Webマーケコンサルを経て、2005年弥生に入社しました。弥生では、サポート・サービスのメニュー開発、確定申告製品のマーケティング責任者など色々やっていましたね。「資金調達ナビ」は、責任者として全体調整などを行うとともに、金融機関協業等も担当しています。
――10月29日にリニューアルした「資金調達ナビ」のサービス内容について教えてください
柿澤:「資金調達ナビ」は、資金調達を「探す」「学ぶ」「相談」できるサービスです。
まずは、資金調達についてわからない方が学ぶことができるコンテンツを用意しています。そして、自分の状況やニーズに合わせて資金調達手段を、ナビの中で探すこともできます。
とはいえ、自分に合う資金調達がわからないという方もいらっしゃると思います。そういった方は、資金調達の専門家に相談もできます。11,000を超える弥生のパートナー会計事務所(弥生PAP会員)から、お客さまの要望に合う会計事務所をご紹介しています。
――リニューアル前との違いはどんなところでしょうか?
柿澤:リニューアル前は、資金調達について学べるコンテンツ提供が中心でしたが、今回のリニューアルではコンテンツに加えて、実際に自分に合う資金調達の手段について、「探す」ことができるよう大幅リニューアルしました。
国や地方自治体が提供する補助金・助成金・給付金の情報、さらに連携する金融機関の融資情報を一括検索できる機能を追加しました。
自社の事業規模や地域といった基本情報だけでなく、抱えている課題や資金用途などを入力し、より悩みに沿った検索が行えること、検索結果を一覧化し、金額や金利などで並べ替えて自社ニーズに沿った資金調達情報を検索できることが特徴です。
リニューアルのきっかけと、サービスローンチまでの苦労
――このサービスをリニューアルしたきっかけや理由はなんですか?
内山:弥生は、「弥生会計」を30年以上、個人事業主や中小企業向けに提供してきました。会計ソフトは、お客さまの事業の今を測る「物差し」として使っていただきますが、次の一手をサポートするサービスは提供できていませんでした。そこで、弥生のサービスから更に一歩踏み込んだ直接的な打ち手として、弥生のグループ会社、オンライン融資サービスを提供するアルトアが誕生しました。
このアルトアでの融資の経験を通しても、資金調達は経営者の悩みであるというのは、弥生として認識していました。
そして、2020年からのコロナ禍においては、大変な思いをしている事業者も多いです。かつてないほど、助成金・補助金が利用されています。創業のときはもちろんですが、その後の成長、そして苦しいときに、資金調達について支援をしていきたいという思いから、リニューアルに踏み切りました。
――そういった背景があったんですね!ちなみに、この企画からサービスリニューアルまでどのくらい時間がかかったのでしょうか?
内山:2020年夏頃に企画、2021年1月に取締役会承認、それから本格的に動きだしました。企画からリリースは1年ちょっとですね。
――ズバリ、サービスリリースまで順調でしたか?
堀田:正直に言うと・・・スムーズとは言えないですね(笑)結構苦労しました。
まず、弥生の事情ですが、弥生には開発本部がいるので、通常のサービス開発は開発本部が主導で行うのですが、今回に関しては、マーケティング本部が主導で行う珍しいケースでした。そのため、各部署と広く連携しながら、進めていく必要があり、関係者との密で細かなコミュニケーションが求められました。
さらに、弥生としてお客さまに提供する以上、「品質」については妥協できません。お客さまに自信を持って提供できるよう、システムとしての品質、掲載する内容の品質を高めていくことも大変でしたね。
――たしかに、マーケティング本部主導のサービス開発は珍しいですね・・・!そういった苦労は、どのように乗り越えましたか?
堀田:工夫した点としては、やはり関係者と密にコミュニケーションをとっていくことですね。ひとりひとりと丁寧なコミュニケーションを心がけました。さらに関係者が多いので、基本的にはSlackでスピーディーなやりとりをしていましたね。
柿澤:私から見ていて、堀田さんのすごいなと思うところは、関係者に要望を伝えることも多いのですが、その際に「なぜそのような要求を出すのか」という背景を丁寧に説明しているところですね。だからこそ、スケジュール通りに進んだんだと思います。
堀田:すごい、うれしい(笑)ありがとうございます!
こだわったポイントは、事業者の立場に寄り添ったフラットな情報提供
――「資金調達ナビ」のこだわったポイントや強みを教えてください
内山:他社サービスと比較した弥生の「資金調達ナビ」の強みですが、コンテンツの量が多いことと情報に偏りがないことです。
他社サービスだと、政府系の助成金・補助金の情報だけだったり、成果報酬型の広告である情報に誘導していたりすることもあるのですが、弥生はそういったことはありません。
国や地方自治体が提供する補助金・助成金・給付金の情報、さらに連携する金融機関の融資情報をフラットに、一括で見られるサービスは他にあまりないと思います。
――「資金調達ナビ」を弥生がやる意義をどのように感じてますか?
内山:先ほど言った通り、弥生はフラットに情報提供しています。さらに無料のサービスです。事業者の立場に寄り添ったサービスを提供できるのは、弥生の事業コンシェルジュというビジョンがあるからこそだと思いますね。
あとは弥生ならではのサービスも今後拡充予定です。例えば、会計ソフトのデータを連携すれば、融資に必要な書類がかんたんに出来上がる、そういったサービスも今後提供していきますよ!
――サービス企画を進める中で、感じたことなどがあれば教えてください。
柿澤:私はIT知識があるわけではなく、システムのことも、Webマーケティングのこともわからないことが多いんですけど、そんな中これまでの経験を活かせることが多かったと思います。弥生はいま、新規サービスの開発にも力を入れていて、だからこそIT分野だけではない、さまざまなキャリアを持っている人が活躍できる場だと感じています。
堀田:そうですね。入社してすぐこのプロジェクトに入り、多くの部門の方に関わっていただきながら、一つのサービスを作り上げたことにすごくやりがいを感じましたね。さらに、事業者の方の役に立つサービスだという自負があるので、サービスローンチできて嬉しいです。
内山:2人ともいい話をありがとう!弥生に長くいるから、色々見えなくなっちゃってるかもしれない(笑)
堀田:いや、外から見たら、すごくいい会社だと思いますよ!(笑)
――最後に、今後の目標を教えてください!
内山:事業者の皆さんが資金調達やお金のことで悩んだとき、「資金調達ナビ」 がいのいちばんに思い浮かべるサービスになってほしいですね。あとは、このサービスを通して、弥生は会計ソフトだけではなく、事業支援もやっているということもお伝えしていきたいと思います。
堀田:同様に、資金調達と言えば、弥生を思い出していただけるくらい、身近な存在になっていきたいです。資金調達の総合窓口にしたいですね。
柿澤:私は「事業コンシェルジュ」という弥生のビジョンが好きなんです。事業者の皆さんの本当にやりたい本業の部分のために、会計業務を始めとしたバックオフィス業務を効率化したり、手間のかかる資金調達について支援する。そういうサービスを今後も提供していって、「事業コンシェルジュ」という存在でありたいです。
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